Roots Golf

Roots Raptor 開発ストーリー

Roots Raptor開発ストーリー

開発ストーリーを語らせていただく前に、まずはお詫びをさせて下さい。
昨年の今頃、多くのルーツユーザー様から「今年は新製品いつ発売しますか?」とたくさんのお問い合わせを頂きました。
これほど多くの方々に新製品の発売を待ってもらっているのかと実感したと共に、
申し訳ない気持ちでいっぱいだった事を思い出します。
新型コロナウィルス発生の影響が全く無かったと言えば嘘になりますが、
新製品の発売が約1年遅れてしまったのは全ての私の「製品へのこだわり」が原因です。
昨春の発売に向けて開発は進んでいたのですが、
途中段階で「少し改良をすれば更に良いクラブになるという案が浮かぶたびに修正を行う」という事を
繰り返してしまった結果、今春発売となってしまいました。本当に申し訳ございません。
しかし、発売は遅れてしまいましたが、それに見合う、自信を持ってお薦めできるクラブが完成したと思っています。
完成に至るまでの経緯をふまえ、「ルーツラプターシリーズ」を私なりに紹介させて下さい。

ウッド類

ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティのキャッチフレーズは「インパクトエリア外の反発係数もぎりぎり」でした。
製品開発におけるルーツゴルフのモットーは「アマチュアゴルファーにとってやさしく」です。我々アマチュアゴルファーは、厳密に言えばミスヒットがほとんどです。
反発係数に関して、皆様もご存知の通り、各社様インパクトエリアの数値はルールぎりぎりで作られているのが当たり前です。重要なのはインパクトエリア以外の数値です。インパクトエリア以外の部分はフェース面の形状からたわむところが少なくなってしまうので、その分だけどうしても反発係数が低くなってしまいます。芯を外してしまった時に飛距離が極端に落ちてしまう原因はここにあります。
ミスヒットした場合でも飛距離のロスを少なくする為には、インパクトエリア以外の部分も反発係数の高いクラブにする必要がありました。それを社内的には「全芯システム」と呼んでいます。
そこにとことんこだわり繰り返し改良した点は、「フェースの構造」、「余分なたわみを抑える構造のボディ」、「クラウン部分の構造」でした。
フェース面の厚みを薄くすれば、その分だけ反発係数が高くなることは知られてきました。しかし、フェース面によく使われている素材のチタンやマレージング鋼で薄く作ってしまうとフェース面は耐え切れずに割れてしまいます。
弊社製品のフェース面に使用しているのは、チタンの2倍以上の強度を持つ「スーパーアーメット鋼」です。薄く加工しても強度的な問題は起きにくいのです。この優位性を活かし、広い範囲までたわむ構造に肉薄化させた「フェース構造」と「余分なたわみを抑える構造のボディ」との組み合わせにより「全芯システム」を構築する事ができました。

Roots Raptor開発ストーリー

Roots Raptor開発ストーリー

この「余分なたわみを抑える構造のボディ」に関して、簡単にご紹介します。
この画像内に見える3つバー(突起物)です。ソールのフェース面側に持たせた大きな凹みはフェース面を弾き返す効果があると共に、この3本のバーと組み合わせる事で、ヘッド自身のゆがみを抑制させ、フェース面を広範囲にわたり、たわませてくれる効果を生み出す事ができました。さらに折り紙クラウンの構造はソールの剛性化とは反対にクラウン部がたわむ効果が出ます。
これの効果はボールスピン量の低減です。
これらのフェース構造、ソール面の構造、折り紙クラウン構造全ての相乗効果から、ボールが前のめりに進むような直進性の強い弾道を打てるクラブが完成致しました。
競技志向の方は特に、トゥ側でボールをヒットさせてしまった時に大きく左へ曲がることを一番嫌います。また、ヒール側で打った時に弱々しい球になってしまうクラブも避けられます。
反発係数の高い部分を広げたこのルーツラプターシリーズは、ご紹介したあらゆる構造との相乗効果から、トゥ側に当たってもヒール側に当たっても、サイドスピン量が少ない分曲がりを抑え、結果、飛距離の出る方にとっても方向性が安定するクラブになりました。
飛距離の落ち幅が少ない方向性の安定するクラブは、競技志向の方にとっても大きな武器になると思います。

アイアン

ルーツラプターのコンセプト、それは「男前アイアン」です。上級者ほどアイアンを構えた時の顔つきにこだわられます。打ちやすければ良いというものではなく、構えただけでこれから打つ球筋が見えてくるような顔つきとはどういうものか?を求めて開発しましたのがルーツラプターアイアンです。

さらにルーツのアイアンの必須条件は高い飛距離性能です。より大きな飛距離を生み出す為に、まず打出角が更に高くなるヘッドにしたい!という考えも加えて設計を始め、最初にできたサンプルヘッドが画像にあるものです。
バックフェース面に2か所の切り目を入れ込んだ事で、狙いとおりの打出角と飛距離を生みだし、この点では満足のできる結果でしたが、打感にどうしても納得できなかった。そこから、何度も改良を加えたサンプルヘッドを作りましたが、このラプターアイアンを使って頂きたいと思っている方とのイメージがどうしても合わす、結果、この切り目のない構造へと開発は進みました。

Roots Raptor開発ストーリー

Roots Raptor開発ストーリー

しかし、キャビティ内の肉厚やソール形状を改良する事で、最終的には求めていた以上の打出角、飛距離を得られるヘッドが完成したので新製品の開発は大成功です!(私だけが勝手に思っている事ですが・・)
この約2年間、最終形が完成するまでひつこく修正、テストを繰り返した事で、今まで見えていなかった部分を多く発見する事ができ、ヘッド設計に活かしております。
ルーツラプターアイアンのヘッド形状は、多くのプロや上級者の意見も聞きながら作り上げました。例えば、フェースプログレッションの数値は小さめ(グースの度合いが大きめ)にしつつ、そのグース感を感じにくい工夫を折り混ぜた事で、アドレス時から強く打ち出される弾道をイメージできる顔つきになっていると思います。また、リーディングエッジをストレート目にした事で、狙った方向にアドレスしやすく、キレのあるショットがイメージできるアイアンです。
(因みに5番アイアンは、重心を低くし少しでも球を上げやすくするよう、ソール幅を少し広めに設計しております。)

最後に、このルーツラプターシリーズをご愛用いただき、スタイリッシュなゴルフを楽しんでいただけたら、嬉しく思います。
試打レンタル用のクラブもご用意しておりますので、ルーツラプターシリーズをぜひ試してみて下さい。

株式会社ルーツゴルフ 開発責任者 其阿弥貴之



Productsルーツラプター製品一覧

  • Driver
  • Fairway Wood
  • Utility
  • Iron
WEDGE & PUTTER
  • Roots Story WEDGE
  • The Roots Curve Face Putter